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【Excel】参照元トレースと参照先トレースについて

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Excelの「参照トレース」は、数式やセルの依存関係を視覚的に追跡するためのツールです。
これにより、特定のセルがどのセルから値を参照しているか(参照元)、あるいはどのセルに影響を与えているか(参照先)を確認できます。
特に、複雑なスプレッドシートで誤った計算やデータの誤入力を特定するのに役立ちます。

参照元トレース(Traces Precedents)

選択したセルが他のどのセルを参照しているかを表示します。参照元トレースを使うと、そのセルの計算にどのデータが影響しているかを矢印で視覚的に確認できます。

手順

対象のセルを選択
[数式]タブ → [参照トレース] → [参照元トレース]をクリック

「参照元トレース」使用時の表示


参照先トレース(Traces Dependents)

選択したセルの値が、どのセルで使われているかを表示します。つまり、そのセルが他のどのセルに影響を与えているかを確認できます。

手順

対象のセルを選択
[数式]タブ → [参照トレース] → [参照先トレース]をクリック

「参照先トレース」使用時の表示


シートをまたいだ参照トレース

Excelでは、シートをまたいだ参照関係を管理することが可能で、シートをまたいだ参照に対しても参照トレースが活用できます。

シートをまたいだ参照元

参照している数式が、別のシートのセルから値を取得している場合、参照元トレースを使って追跡できます。
ただし、別のシートのセルに関しては、矢印が別シートに向かうことを示す記号が表示されますが、実際の別シート上のセルへの矢印は表示されません。

シートをまたいだ参照先

現在のシートのセルが他のシートで使われている場合、参照先トレースを使うと、そのシートを参照していることを示す記号が表示されます。

手順:別シートのセルを参照する数式

例として、シート1のセル A1 に「=Sheet2!B1」という数式が入力されている場合、Sheet1!A1 は Sheet2!B1 を参照しています。
この時、Sheet1!A1 で 参照元トレース を行うと、矢印が表示され、Sheet2!B1 を参照していることが示されます。
ただし、実際に Sheet2 のセルへの矢印は表示されず、シートをまたいでいることを示すダッシュ付きの矢印になります。

手順:他のシートで参照されているセル

逆に、Sheet2!B1 が他のシートで使われている場合、Sheet2!B1 で 参照先トレース を行うと、別のシート(この場合は Sheet1)で使用されていることが示されます。

利用シーン

エラーチェック: 計算が間違っている場合に、どのセルが影響を与えているのかを迅速に確認できる。
複雑な数式の理解: 長い数式や複数の参照があるシートで、データの流れを追跡することで、数式の正確性を確認できる。

注意点

ほかのExcelファイルを参照するのは、参照元のファイルの名前が変わったり、
保存場所が変わると参照できなくなるため、注意が必要です。
そうした場合は、参照せずにコピペで対応するか、参照元のファイルの場所を明記しておきましょう。

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